『言いたいことも言えないこんな世の中は〜POISON〜』な日々

平凡な29歳女子に日々起こる、ちょっとした出来事に対して言わせてほしい

母と娘の間には〜犬も食わない親子喧嘩の話〜

 

友達のような親子…

 

そんな関係を望んだ時期もあったが、

うちの母とは絶対的に無理だ。

 

仲が悪いわけではない、

性格も真逆、価値観も違うがゆえに、喧嘩が絶えないだけだ。

 

 

私は、のんびりしていて、ぐうたらしているタイプである一方、

母は、てきぱき動き、何でも早く行動しなければ気が済まないタイプだ。

 

 

待ち合わせの時間があるとする、

私は時間ぴったり、もしくは少し遅れて到着するが、

母は2時間前ぐらいに到着してしまう。

心配性?せっかち?と言うべきなのかもしれない。

 

こんな真逆な母娘だが、2人には共通点がある。

 

お互い頑固なのだ。

 

そうなると、

待ち合わせ時間の2時間も前に到着したい母に娘は、

「まだ寝させてよ」と苛立ち、

ぐうたら寝続けている娘に母は、「早くしなさいよ」と苛立つ。

そうやって、お互い譲る訳でもなく、苛立ち、毎度喧嘩になるのだ。

 

 

そんな母との親子喧嘩は、毎回激しさを極める 。 

 

そしてこの喧嘩もピークに至った時期があった。

 

それは、

年々生意気になっていく娘

     vs

更年期を迎えようとする母 

 

各々がそれぞれの頂点を迎え、

この組み合わせが合わさった時である。

最悪な化学反応が起こる。いや、起こった。

 

(話しは違うが、「最悪な組み合わせ」と聞いて毎回思い出すのは、

赤ワインと塩辛の組み合わせだ。

赤ワインと塩辛を一緒に食べると、ゲ○みたいな味がする。

勇気ある方はやっていただきたい。)

 

 

 

そんな日に日に母と娘の喧嘩が激化する中、

ある夜、私たち親子史上最悪な親子喧嘩が起こった。

(かわいいモノではないかと思う方もいると思うが、

私たち親子にとって…なので暖かい目で読んで頂きたい)

 

 

本当に些細なことがきっかけだった。

 

なかなか風呂に入らずテレビを見続ける私に対して、

母がイライラを募らせていた。

 

「早く入りなさい」

「今入る」

 

「入ってからテレビみなさい」

「わかったって」

 

そんな問答がしばらく続き、

イライラがマックスに至った母が、

 

「いい加減にしなさい!!!!」と怒鳴った。

 

私は、「うるさっ」

などと目も合わさず気怠そうに呟いた。

 

母は、その態度に更に苛立ち、

私の日頃の数々のだらしない生活を持ち出し、叱り出した。

 

最初の頃は、聞かぬふりをしていた私だったが、

言われっぱなしの状態にイライラが募り、ついに爆発した。

 

今では覚えていないが、

母を逆撫でするような言葉を母に浴びせたのだろう。

母も、更にヒートアップし応戦してきた。

 

もう始まったら止まらない。

怒鳴り合いの大喧嘩が始まった。

 

一緒にリビングにいた父はと言うと、

最初は、まあまあと間に入ろうとしていたが、

すぐに諦め、そそくさと自分の部屋に逃げ込んでしまった。

 

 

しばらく言い合いが続き、 

母は高まりきった怒りを表現できる言葉が思いつかなかったのであろう。

 

「うぜえんだよ!!!!」

と涙目になって怒鳴った。

 

母は息を切らして、

そこにあった、わたしの洗濯したてのパンツとブラジャーを取ると

玄関のほうにズンズンと歩いていき、

 

玄関のドアを開け、娘のパンツとブラジャーを外に力一杯投げ捨てた。

 

私はとっさに、

「なにすんだよ!!!!」

と怒鳴り、外に自分のパンツとブラジャーを取りに裸足で外に出た。

 

 

一旦冷静になってみる。

48歳母の「うぜえんだよ」発言から、突っ込みたすぎる。

そして、夜とはいえ、娘の下着を外に投げるとは、普通にやばいし

裸足で公道に駆け出る娘も尋常ではない。

 

しかし、お互い正常な判断などできないくらい

怒り狂っているのだ。

 

そして、

外に散らかった、パンツとブラジャーをかき集めている時、

 背後で「ガチャ」と音が聞こえた。

 

母が、玄関の鍵をかけてしまったのだ。

 

時刻は夜11時、

パンツとブラジャーを握りしめ、裸足で締め出される娘。

 

普通なら、

母に謝罪し、家の鍵を開けてもらうようお願いすれば良いのだ。

 

しかし普通ではないから困った。

 

近所迷惑も考えず、締め出されたことに怒った私は、

大声で「開けろよ!!!!!」と

扉をドンドン叩いて訴えた。

 

母はその無神経な娘の態度に

「近所迷惑でしょ!!!」と扉の向こうから怒鳴った。

 

パンツとブラジャーを外に投げて、裸足の娘を締め出す母に

それは言われたくない。

それにその時の私は、近所迷惑など知ったこっちゃない。

怯まず、開けろ!と訴え続ける。

 

そして、

母は、いい加減にしなさい!と鍵を開け、

一言も言わず自分の部屋に入っていった。

 

 

勝ったんだ…

 

私は勝った余韻に浸り、風呂も入らずぐうたらと夜を明かした。

 

これが私たち親子史上最大の喧嘩だったのだが、

当然それから1週間ほどは口も聞いてもらえなかったし、

お弁当はもちろんのこと、ご飯も作ってもらえず、

洗濯も私の分だけしてもらえず、

直ぐに後悔した。

 

それだけ、母に生活を頼っていたのだ。

 

意を決しての謝罪もスルー。

 

 

ダサすぎる結末。

何が勝者だ、完全に敗者だった。

 

 

とまあ、しばらくして必死の謝罪も受け入れられ、

通常の生活を取り戻していった訳なのだが、

 

別々に暮らしている今でも、

価値観の違いからの言い合いは度々起こる。

 

 

しかし、母は母なりに娘の幸せを祈っての訴えなのだろうと

今では考えられるようになったし、

母の偉大さや家族への愛情深さをとても尊敬している。

 

また、

いつまでこんな言い合いができるかも分からないので、

ちゃんと親孝行もしていきたいと思う日々である。

 

 

 

 

最後に1つ伝えておきたいことがある。

 

以前の「ブラジャーは突然に」の記事を読んで頂いた方は、

我が家にブラジャーを落とし続けている犯人は、

実は怒り狂った母の仕業なのではないかと疑うかもしれないが、

 

そこはたぶん違うと思うのでご安心頂きたい。