『言いたいことも言えないこんな世の中は〜POISON〜』な日々

平凡な29歳女子に日々起こる、ちょっとした出来事に対して言わせてほしい

真夏の痴漢〜図書館で出くわした痴漢の話〜

私は29年の人生の中、ちょいちょいセコい痴漢にあってきた。

 

痴漢にセコいも何もないと思うが、

例えば、電車に乗っている時、

座っている私の肩に、

横に立ったおっさんが、電車の揺れを利用して、

リズミカルにモノを当ててくるというような類の

大声で叫んでいいものか否か迷ってしまう様な

セコい痴漢にあってきたのだ。

 

そんな私の痴漢人生(?)のなかで、

非常に印象に残る痴漢経験談を聞いて頂きたい。

 

中学2年生の夏休みの出来事だ。

私の夏休みのルーティンといえば、

午前中は部活、帰宅し昼食を食べ、図書館の自習室で宿題をする

という生活を送っていた。

(一応言っておくが、文武両道の少女だった訳ではない。

やることがない上にあまり友達がいなかったからだ。)

その上、なぜ図書館でわざわざ勉強していたかというのは、

母から家のクーラー代がかかるから図書館へ行け!

との指令が出ていたからと記憶している。

 

そんな生活を送っているある日、

いつも通り図書館の自習室へいき、いつも通り睡魔が襲ってきた。

運動をし、お腹もいっぱい、静かで、涼しい、、

机の上に突っ伏して、私は眠りについた。

 

すると、サンダルを履いていた足の甲に何かが当たる感覚があった。

眠りながら、

「机の足に当たったかな?」と思い足を引っ込め、

また眠りについた。

 

すると、しばらくしてまた足の甲に何かが当たる感覚があった。

眠りながら、

「前の人(対面で座っている人)が、

足を伸ばした瞬間に当たってしまったのかな?」と思い、

そしてまた眠りについた。

 

しかし、これが何回も続くたのだ。

 

普通に考えれば、おかしいと思うべきだったが、

睡魔には勝てぬのだ。

 

そして、また足に何か当たったなと感じた、次の瞬間、

誰かに肩を揺さぶられた。

 

 

見上げると、図書館の職員と思しき女性と警察官が立っていたのだ。

 

 

私は、”自習室での居眠り”で私は警察に捕まるんだ!

と思い「すみません!!」と寝ぼけながら応えた。

 

 

職員の女性は私の謝罪をスルーし、

「大丈夫だった?怖かったでしょ。本当にごめんね。」と言って、

私の肩を抱いて、自習室の外に連れ出した。

 

頭の中はパニックである。

何が起こった?警察おったよな?

怖かった?ごめん?何が?

こちらが寝起きということを考慮して頂きたい。

 

自習室の中を見ると、

警察が対面に座っていた男性と話している。

 

しばらく話した後、

男性はパトカーで連行されていってしまった。

 

 

終始、ポカン。

置いていかれすぎている。

 

 

しばらく私は放置されていた訳なのだが、

連行を見守った職員が戻ってきて、

ようやく何が起こったのか話してくれた。

 

端的に言うと、私は痴漢をされていたらしいのだ。

 

私が感じた、”何かが当たる感覚”というものは、 

対面に座っていた男性が自分の足で、

私の足をちょんちょん触っていたものだったらしい。

 

しかも、わざわざ靴を脱ぎ、靴下を脱ぎ、触っていたと説明を受けた。

 (最初からサンダル履いてこいよな)

 

「はぁそうですか…」と神妙な顔で話しを聞いていたが、

(職員は、私が落ち込んでいる様に見えたと思う)

正直な所、

怖かったとか、気持ち悪いとか、そんな気持ちは一切起きなかった。

(寝てただけですものね)

 

ただ、逮捕に至る経緯(やっぱり男性は逮捕されたらしい)

を聞くと、やり場のない気持ちでいっぱいになった。

 

聞くと頃によると、

犯人の男性は常習犯だったらしく、

自習室を利用する女性達から、多くの被害の声が上がっていたらしい。

職員は警察に相談したものの、

現行犯じゃないと捕まえられないと言われ困り果てていた。

 

そんな時、

 

痴漢をされているにも関わらず

眠り続けているマヌケな女の子が現れた。

 

職員はこれは願ってもいないチャンスだと思い、

警察に通報、現行犯逮捕ということで、無事捕まえることが出来たというのだ。

 

これで、「ごめんね」の意味も納得。

 

何も作戦を聞かされず、

囮になった事に対する怒りが湧かなくもなかったが、

所詮寝てただけでしょ?と

思われている事に対する恥ずかしさの方が勝ったため、

やり場のない気持ちを抱えたまま、結局黙っていた。

 

 

その後、

職員が両親を呼び、私を引き取りに来た。

 

娘が大変な目に合ったにも関わらず、 

勉強もせず寝ていた事実を知った時、

心配もそっちのけで、盛大にど叱られたのは、

痴漢よりもダメージが大きかった。

 

 

 

そんなこんなで、この話は終わっていく訳だが、

 

足をちょんちょん触る様なセコい犯行をし、

マヌケな女によってお縄になるなんて、お気の毒としか言いようがない。

 どうか厚生していてほしいものだ。

 

チッさん